潰し合い、退屈

オランダVSアルゼンチン

シュレッセン

オランダの悲願はまたしても成らなかった。

そして、アルゼンチンはこのままでは優勝出来ないだろう。

2014・ブラジルワールドカップ・セミファイナル、オランダVSアルゼンチン@アレーナ・コリンチャンス・スタジアム。

昨日のセレソンの敗戦(悪夢)が歴史的惨敗として記憶されるなら、このゲームは退屈の極地として記憶しておきたいと思う。

オランダは『5-3-2』、アルゼンチンは『4-3-1(メッシ)-2』だったと思うが、オランダは全く攻めることが出来なかった。オランダはメッシにデ・ヨングをマンマークで付け、アルゼンチンは必ず2枚の数的優位でロッベンとファン・ペルシーをケアした。ここまで強烈な“個”の力で勝ち上がってきた両国だったが、“個”を潰し合い、退屈極まりないゲームだった。

ブラジルの敗戦を目の当たりにして、より守備的に臨む羽目になったオランダとアルゼンチン。

そう、僕はワールドカップが嫌いだったんだ。勝ち上がることに固執し、リスクを取らないゲームが多すぎた暗黒の時代を思い出してしまった。自国のサポーター以外なんら感情移入できない。玄人好みの、守備的なゲーム。ふむ、しかし、穴熊だけで振り飛車が欠けていた。欠伸が出てしまう。

リスクを取らないところに勝利は訪れない。

オランダと言えば、タイトルは取れないが魅力的なアタックで観る者を大いに楽しませてくれる素敵な国だったのに、前回のサウス・アフリカ大会から現実路線(退屈路線)に転換し、今大会も攻撃的フットボールの急先鋒だったファン・ハールが5バック(変形3バックでもあるが)を採用しカウンターを見舞う。そして、ここまでは来れた。スペインやメキシコを沈め、シンデレラ・チームも退けた。大会を見渡しても、攻撃的なイタリアは2大会連続でグループステージでゴー・ホームだ。いいだろう、悲願のカップを掲げるのなら。しかし2試合続けてネットを揺らせず、また、自ら読んだコースに飛んできたボールを外に弾き出せないゴールキーパーでは、フットボール・ロシアン・ルーレットからは生還出来ない。

ファン・ハールは何故ペナルティ・キック合戦になると思わなかったのだろう?。ノリノリであろうクルルを投入すべく、結果論は承知だが、交代枠は残しておくべきだったのだ。120分でネットを揺らせる雰囲気は皆無だったのだから。

策士のベットは最後に外れ、無一文となってしまった。

一方のアルゼンチン。

僕のフットボール・ディオス、メッシがファイナルまで到達できたのは誠に喜ばしいことではあるが、このままでは充実一途のドイツにあっけなく踏み潰されるであろう。昨年のコンフェデ・ファイナルでもそうだったが、一日違うコンディションは大いにハンディキャップとなるだろう(まして120分間も戦ったのだから)。ブラジル国民は喜ぶかもしれないが、南米の2強が2度も歴史的敗北を喫する訳にはいくまい。

唯一無二の希望はやはり『神』メッシ。

ノイアーよりも走行距離が少ないと揶揄されるメッシだ。

動かない、守備をしない(しては駄目だと言われているのではないか)“戦術”メッシは、果たしてモダン・フットボール(ハイブリット・パス・フットボール)の極地に上り詰めようとするドイツに、果たして有効な何かを刻み付けることは出来るだろうか。

難しいと言わざるを得ない。『神』の一撃を見舞うスペースは全くないだろうから・・・。

 

ロッベン

ロッベン

このゲームの唯一の得点機。

スナイデルとのパス交換でエリア内にフリーで侵入してきたロッベンだったが・・・。マスチェラーノの魂のブロックが、アルゼンチンを救うこととなった。

 

ファン・ハール

最後に間違えた策士ファン・ハール。

ファン・ペルシーは残して(全く動けなかったのだけれど)、シュレッセンをクルルと代えるべきだった。クルルで負けたことの方が、プライドが許さなかったのかもしれないが・・・。

シュレッセンは酷すぎた。

 

オランダ

トータル・フットボール発祥の国の、2大会連続の現実路線での蹉跌。攻めても守っても、未だワールドカップを掲げることは叶っていない。なら、ポゼッションのオランダに、ウインガーを多用しスリートップで攻撃的に攻めるオランダに戻ろう。2-3、3-4で美しく敗れ去ろう。

0-0はオレンジには似合わないのだから。

 

メッシ

今のままではマラドーナを超えることは出来ない。

どうする?。ディ・マリアの奇跡を期待するだけでは寂し過ぎるよ。

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