強い意思がゲートを開く

チチャリート

チチャリート

チチャリート

その瞬間は、アディショナルタイムに突入しようかという88分にやってきました。

2014-2015・チャンピオンズリーグ・クォーターファイナル・セカンドレグ、レアル・マドリードVSアトレティコ・マドリード@サンティアゴ・ベルナベウ。

チチャリートことハビエル・エルナンデス。カガワくんと同様に、ファン・ハールに必要とされずマドリーへローンで出された(マドリーへ行けること自体が彼の凄さを現していると思うのだけれど)苦労人が、ベンゼマもベイルもモドリッチも居ないマドリーを救う値千金のゴールを沈め、ネクスト・ラウンド進出のチケットをマドリーへ齎しました。

エリア手前右サイドで仕掛けたハメス・ロドリゲスが、そのエリア内前に入ってきたCR7にパスを通し、CR7がドリブルでディフェンダーとキーパーを引き付け、中央でフリーで待っていたチチャリートが無人のゴールにボールを蹴り込み試合を決めました。

互いに良いところを潰しあい、リスクを冒さない退屈なゲームでしたが、それでも4〜5度はチャンスがあったと思います。なかなか決めきれないなか最後の最後で大仕事をやってのけた可愛い顔をしたメキシコ人ストライカー。BBCが君臨するマドリー(MSNが君臨するバルサにおけるペドロのよう)で、ただただ訪れるかどうかも分からない出番に備え日々黙々と準備をしてきたであろうと思うと、(憎きマドリーではありますが)ゴールの瞬間はなんとも言えない思いが去来しました。

マドリーがサヴァイブすることとなった貴重なゴールは、とにかくゴールするという、どれだけ外しても最後は決めるという強い意思が結実した美しいシーンだったと思います。

この結果、バルサ・ミュンヘン・マドリー・ユベントス(アウェイのモナコで0-0で勝ち抜けた)と戦前の予想通りとなったセミ・ファイナル。明後日の抽選会で決まるマッチ・アップは、どのようなマッチ・アップとなっても楽しめるビッグ・マッチとなりますね。

個人的にはバルサVSユベントス、ミュンヘンVSマドリーとなって、6月のファイナルは、ユーロ『クラシコ』となることを期待したいと思います。

 

アンチェロッティ

戦術と戦術のチェス・マッチを(怪我人だらけの中で)何とか凌いだMrアンチェロッティ。

『我々は(チチャリート)彼を祝福しなければいけないね。あまりプレーできず、難しい1年を過ごしていた。それでも、彼はいつだって一生懸命練習に励み、戦い、そして苦しんだ。今日のゴールは彼に相応しい。我々にとって重要な選手だ。難しい時期を過ごしてもくさることなく、今日のゴールはその褒賞になった』

昨シーズンの『クラシコ』で失策と共に批判されたセルヒオ・ラモスのアンカー起用については、

『モドリッチが負傷した数分後に決めたことだ。セルヒオは私に自信を与えてくれるし、チームの高さを引き上げる。セットプレーの守備でそこまで苦しまずに済む保証となってくれた。彼をボランチで起用するという決定は、今日の試合のためだけだ。セットプレー時の問題を避けるために必要な決定だと彼は理解し、チームのために尽くしてくれた』

『あの「クラシコ」の後、非難されまくったね。ただ、もう一度非難されまくることも考えながら彼をボランチで起用するために取り組み、今日の私はまだ生きている。ラモスがいれば、セットプレーやCKでやりやすい。彼にはそこでプレーするためのクオリティーがあり、チームのために身を削ってくれた。このポジションでもチームを引っ張ってくれるという確信があったんだ』

と語りました。

 

シメオネ

一方、昨シーズンのファイナルのリベンジが叶わなかったシメオネは、

『私はこのチームを率いることができて幸せだ。インテンシティーとしっかりと仕事に取り組む姿勢を有し、90分にわたって努力を振り絞ったこのチームをね。このチームの仕事ぶりは、私のアイデンティティーと完全に一致するものだ。ネガティブな感覚など一切ない』

『アトレティコはクラブとして力をつけているし、再び欧州最高の8チームに入った。我々は最大限のレベルで競争に励み少しずつ成長してきたんだ。子供の頃、広場で遊んでいた私は、もしフットボールで負けても、全力を尽くしていれば満足することができた。アトレティコのファンは、このチームの選手たちに誇りを感じている』

勝負の綾となったアルダ・トゥランのドブレ・アマリージャについては、

『それまでは良い形で試合に取り組めていた。私からはそれだけ言わせてもらう』

と語ってくれました。

ビッグ・マッチで一人少なくなってはミッション・インポッシブル。いつものように、ディテールが勝敗を分けたヨーロッパのホーム&アウェイ。余計なお世話ですが、シメオネがクロップのようにならないことを願わずにはいられません。

 

チチャリート

マドリー

『全員の勝利だ。ゴールを決めたのは僕だったけど、みんなでつかんだゴールだね。チーム、そしてファンのゴールだった』

『出場機会が少なくても、僕は落ち着いていた。チームメートや家族は僕のことを信じてくれた。だから、このゴールは彼らのものなんだ。監督には準備しておけと言われていた。これまでのようなプレーを見せろ、とね』

あの時、あのポジションにいることで訪れた美しい歓喜の瞬間に拍手。そしてまた、フットボールの週末がやってきます。

広告

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Google フォト

Google アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

%s と連携中