“men without women”

女のいない男たち

久しぶりに本を読みました。

村上 春樹さんの新刊短編小説、『女のいない男たち』。

『東京奇譚集』以来の9年ぶりの短編小説集。男にとってとても哀しい(そうじゃない人もいるでしょうが)タイトルの本書は文字通り、妻や恋人(愛人)あるいはそのどちらでもない女性に去られるあるいは去られることを怖れる物語でした。

『ドライブ・マイ・カー』

『イエスタデイ』

『独立器官』

『シェエラザード』

『木野』

『女のいない男たち』

の以上6点が収められています。

お決まりのセックスとメタファー、孤独とそれに伴う寂寥感は本書でも存分に味わうことができます。

僕としては『木野』が一番気に入りました。この先、長編となったら面白くなるのではないかと(“ねじまき鳥と火曜日の女たち”が“ねじまき鳥クロニクル”に昇華されたように)。

天気が良く風が気持ちいい休日の午後、読書をするにはもってこいの午後に、僕は独りで、存分に心ゆくまで物語を愉しむことができました。

羊をめぐる冒険

羊をめぐる冒険

『羊男』って結局なんなんだろう?愚かな僕にはよく分からない。初めて読んでから20年以上も経って、それなりに歳も取った。その間、何度も読み返したけど、読めば読むほど分からなくなる。

『考えるの止めたら?貴方には永遠に分からないわよ』と彼女は言った。

『でも知りたいんだ』

そう、僕は知りたい。たとえ答えなんか無いんだとしても・・・。

もうしばらく考えてみるよ。

この夜が明けるまで、まだしばらく時間はあるから。

『ル・マル・デュ・ペイ』

村上春樹①

『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』。

『1Q84』3部作以来の、村上 春樹さん3年ぶりの書き下ろし。最近まったく本を読んでなかったのですが、丁度よいタイミングで発売されました。僕の文壇的アイドルって訳ではないのですが、学生時代から全て読んでいますので、盲目的に手に取ってしまいます。もう20年以上も続いて・・・、短くない時間ですね。

鉄道会社(それはJRを想起させ)に務める孤独な主人公と旅行会社(もちろんJTB)に勤める魅力的な彼女。お馴染みのクラッシック音楽とセックスと料理とアイロン掛け、数少ない(あるいは一人・・・)友人との知的な会話と、唐突な別れ。主人公つくるくんが、16年前に受けた4人の親友達からの圧倒的で容赦ない拒絶。

そしてその理由を知るために、彼女とうまくやっていくために(うまく行く予感がある)生まれ故郷名古屋へ、そしてフィンランドへ。素晴らしいメタファーに彩られて。

姿を変えた平成の『ノルウェーの森』。個人的には『1Q84』より好きですね。

『限定された目的は人生を簡潔にする』

そして、氏の物語の主人公はいつも戸惑って、素敵な女性から優しくされる。羨ましくなる程に・・・。静かに、こころ穏やかに、少し内省的になって、またクダラナイ仕事に行かなければなりません。

『ウェルカム・トゥー・リアル・ライフ』

やれやれ。

『羊』や『世界の終わり』でも読もうかな。無性に読みたくなりましたね。