ミスの代償

マン・シティ

イブラヒモビッチ

セカンドレグはどのような結末となるだろう?。

2015-2016・チャンピオンズリーグ・クォーターファイナル・ファーストレグ、パリ・サンジェルマンVSマンチェスター・シティ@パルク・デ・プランス。

12分に早くもPK。ズラタンのキックをジョー・ハートがファイン・セーブでゲームは分からなくなった。圧倒的にボールを支配するパリ。カウンターからゴールを窺うマン・シティ。ヘスス・ナバスのクロスに頭で合わせたシルバのヘッドが枠を外れ、24分にはスルーパスに抜け出したズラタンがハートとの一対一のシーンで大きくフカしてしまう。ビッグネームも緊張するのだろうか。高いテンションのまま続く鍔迫り合い。そんななか、最初にネットを揺らしたのはアウェイのマン・シティだった。

 

デ・ブライネ

38分。

センターサークル付近でフェルナンジーニョがボールを奪取しそのままど真ん中をドリブルで突進。エリア手前で右サイドのデ・ブライネにボールを預け、エリア内でワン・トラップから豪快に右足を振り抜きネットを揺らした。マテュイディのパスミス、ダビド・ルイスのポジショニングミス。マン・シティは貴重なアウェイ・ゴールを得たが、この3分後にフェルナンドの度し難いミスからゴールが生まれてしまった。

 

イブラヒモビッチ

41分。

色々なリプレイ映像を映している間にフェルナンドの軽いトラップミスをズラタンが引っ掛けそのままゴールにボールが転がって行って1-1となった。

両軍ともミスが失点に絡む。前半終了間際にパリにビッグチャンスが訪れたがまたマテュイディがクロスを上げ損ないスコアはそのまま後半へとなった。パリが押していた前半。パリの方が強いがフットボールは分からない。後半はどうなるだろう?。

 

ラビオ

59分。

左CKからカヴァーニがヘッド。そのボールはハートがセーブしたが、その溢れ球にラビオが詰めてパリがスコアを動かした。ズラタンはオフサイド・ポジションに居てプレイに関与したとも言えなくはないが、後ろから飛び込んできたラビオが押し込みパリがリードした。

攻めるパリ。ズラタンのヘッドがポスト角に当たったり、カバーニの叩きつけたシュートが枠を越えて行ったりと押し込んでいたが、次のゴールはマン・シティに訪れた。

 

フェルナンジーニョ

72分。

何気ないサニャの右からのクロスをオリエが足に当ててしまいチアゴ・シウヴァに当たって溢れたボールフェルナンジーニョがチアゴ・シウヴァに当てながらゴールに蹴り込み2-2となった。解説していた福田くんはこれもミスだと言っていたが、パリにとってはしょうもなくも痛過ぎる失点で、マン・シティは貴重なアウェイ・ゴール2発を得ることとなった。

両軍ともこのままネットを揺らせず、2-2でゲームを終えた。

 

ブラン

『我々は簡単にボールを失いすぎた。ただ、セカンドレグでも同じようなパフォーマンスができれば同じようにチャンスを作れるだろう。そうなったらゴールを決められると思う』

と語ったチュパチャプス・ブラン。

確かにパリの方が良いフットボールを披露していた。力は明らかに上だ。ただ、力が上だからと言ってネクスト・ラウンドへ進めるとは限らない。合計4発が生まれたこのゲーム。朝からライブ視聴したかいがあった面白い一戦だった。マン・シティは貴重なアウェイ・ゴール2発を活かせるだろうか(守備が心許ない)。パリはマンチェスターでネットを揺らせるだろうか(揺らせると思うが)。

セカンドレグはすぐにやってくる。

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決着

コスタ

コスタ2

『最初から最後まで試合をコントロールしたと思う』(ローラン・ブラン)は言い過ぎだと思うが・・・。

2015-2016・チャンピオンズリーグ・ベスト16・セカンドレグ、チェルシーVSパリ・サンジェルマン@スタンフォード・ブリッジ。

ファーストレグで貴重なアウェイ・ゴールを手にしていたチェルシーだったが、パリとの力の差は歴然としていた。(アウェイ・ゴールを許さず)1-0で勝利するのが現実的なプランだったブルーズ。しかし、左ラテラルに起用されたケネディの守備力は致命的だったし、2枚のセントラル(ケイヒルとイヴァノビッチ)も老朽化、アスピリクエタは左ラテラルが本職だ。脆い最終ライン。早過ぎた16分の失点は、(解説していた粕谷さんも懸念してた)その左サイドをズラタン王にイージーに攻められてのものだった。何故あれほどスペースを与えてしまったのか。何故あれほどフリーだったのか。

早過ぎるゲーム・プランの崩壊。それでも前へのインテンシティ、カウンターへの意欲は見てとれた。そしてそれは結実する。失点から11分が過ぎた27分。ペドロがセンターサークル付近でボールを引っ掛け、その隣に居たウィリアンがそのボールを拾って前へ進み、エリア手前でペドロとのワンツーから前方のジエゴ・コスタへボールを預け、エリア内に入るや否や野獣ジエゴ・コスタは完璧な切り返しからチアゴ・シウヴァのマークを半歩外し左足を振り抜いた。

その秀逸で美しい一撃はスタンフォード・ブリッジに歓喜を齎し、イケる雰囲気を作り出す。勝ち上がりにはあと2発必要だったにせよ、もう一発見舞うと振り出しに戻せるところまで早い時間帯で漕ぎ着け、カウンターの勢いとゴールへ向かうインテンシティが増した。しかしパリも老獪だった。力がある証左だが、前シーズンまで2シーズン連続でクォーターファイナルの舞台を経験している傭兵集団は、慌てずこのまま1-1で前半を終えた。

ニュートラルなフットボール・ファンにとって『とても面白い前半だった』と思う。

チェルシーの失点のシーンでは朝一から思わず大声で『(失点)早ぇーよ』と叫んでしまったが、ジエゴ・コスタのゴールで息を吹き返し、残り45分で2点を奪うことも可能に思えたし夢想してしまった(実際チャンスはあった)。しかし、その淡く儚い想いも60分までのモノだった。前線で気を吐いていた唯一の希望の野獣ジエゴ・コスタがピッチに座り込んでしまったのだ。ゴールの匂いを醸し出していた(実際にネットを揺らしもした)男の終焉は、即ちブルーズの終焉をも意味していた。アザールやアスピリクエタやウィリアンにもチャンスが無くは無かったが、ブルーズがネクスト・ラウンドへ進むには野獣が必要だった。そして実際の終焉が67分に訪れることとなった。

左サイドでのディ・マリアのマクスウェルへの横パスが中央へ流れたところをダイレクトで拾ったチアゴ・モッタがスペースに抜け出したディ・マリアへ出して、ディ・マリアが上げたクロスを中央へ走り込んできたズラタン王がダイレクトでネットを揺らし、このロンドン公演に文字通り終止符を打った。

ゲームはこのまま何事もなく終えて、アグリゲート・スコア2-4。今のチェルシーには残酷なまでの現在地。今シーズン当初の不調からは、よくバウンス・バックしてきたとは思う。しかし、戦えるコマがビッグクラブのソレでは無かった。プレミアをトップ4でフィニッシュすることも現実的には難しく(不可能だ)、昨シーズンのマン・ユナイテッド同様CLの舞台から離れることが確実となった物哀しいミッドウィークのロンドン。新しいマネージャー(コンテ?)と共に一年の雌伏でヨーロッパの舞台へカムバックすることは叶うだろうか。

(安くても)アザールを売り飛ばそう。老朽化したセントラルの入れ替えとトップクラスのFWも必要だ(コスタ一人では・・・)。リーガやブンデスとは違うタフなプレミアで、(マン・ユナイテッドを見ても分かるとおり)トップ4への返り咲きは簡単なことではない。一つの『決着』を見たこのホーム&アウェイで、一から出直しが必要なチェルシーの未来に幸があらんことを願わずにはいられない。

 

ラビオ

16分のラビオの先制点。

ズラタンのクロスは秀逸だったが、ケネディの守備が酷すぎたと思う。

 

コスタ11

コスタ1

27分の夢を繋いだ秀逸なコスタの切り返しからの一発。

1-1としてまだ分からない状況としたが、怪我による退場が痛すぎた。

 

イブラヒモビッチ

イブラヒモビッチ1

イブラヒモビッチ

リマッチに幕を降ろしたズラタン王、1G1Aの活躍でロンドンに爪痕を残す。

 

ベッカム

スタンフォード・ブリッジを訪れていたディビッド・ベッカムも満足したことだろう。

 

アザール

コンディションが上がらず、このゲームでも自ら負傷交代を申し出てまたまた男を下げたエデン・アザール。ハーフタイム時にディ・マリアとユニフォーム交換したこともスタンフォード・ブリッジのサポーターのカンに触った。

 

パリ

『今日は良いプレーができた。この先もハードワークを続けて自分たちのベストを尽くす。どこが僕たちの終わりになるのかは分からない。今は勝ち抜いたけれど満足はしていないから、これからも続けていけるさ』

と語ったズラタン王。

悲願のCL制覇は果たして。