アウェイ・ゴールの行方

ミケル1

ミケル

このシステムの考案者は表彰されていい。

2015-2016・チャンピオンズリーグ・ベスト16・ファーストレグ、パリ・サンジェルマンVSチェルシー@パルク・デ・プランス。

いよいよ始まったノックアウト・ラウンド。その一発目のゲームは、もちろんこのゲームをセレクトしました。3シーズン連続マッチアップの両者ですが、モウリーニョだけがいない(笑)。でもそれ以外でも違いがありました。パリのポゼッションが洗練されていました。個のドリブル突破も併せてチェルシーゴールへアタックできていました。しかしフットボールは分かりません。ゴールに最も近づいたのはチェルシー。ジエゴ・コスタのヘッドが枠を捉え、パリのGKトラップが間一髪右手でセーブし事なきを得ました。低迷してるとはいえやはり油断ならないチェルシーといったところでしたが、最初のゴールはこの男が齎しました。

 

ズラタン

39分。ゴール正面やや左からズラタン・イブラヒモビッチがFKを捩じ込みパリが先制です。壁の右端のミケルに当たってコースが変わるラッキーな一発。このFKの前にもズラタンが一度FKを蹴ってましたが(それは壁の上を越えて枠を外れました)今度は低く抑えての一撃。パリが貴重な先制ゴールをモノにしましたが、もちろんコレで終わりません。次は、貴重なアウェイ・ゴールを前半中にチェルシーがモノにしました。

 

チェルシー

チェルシー1

アディショナル・タイムでの右CKから、コスタが擦らしたボールをミケルが蹴り込み振り出しに。単に振り出しに戻しただけではない貴重なアウェイ・ゴール。過去2シーズンを振り返っても、アウェイ・ゴールで全てが決まっています。このゴールが180分の戦いを本当に面白くしてくれます。

追いつかれたパリは、後半さらに攻勢に出ます。しかし、専守防衛を基本的に得意とするチェルシーの壁を突破できません。焦れる時間が続きましたが、チュパチャップス・ブランが74分に放った一の矢、エディソン・カバーニが78分に早速結果を残しました。

 

カバーニ

ディ・マリア(だったかな)のパスにオフサイドラインを掻い潜ってエリア内に侵入したカバーニ。右サイド深い位置で角度が無いところを溜めてダイレクトで蹴った一撃は、図ったようにクルトゥワの股を抜いてネットに突き刺さりました。

クルトゥワの足が開くのと同時のタイミングが秀逸すぎました。南米のリズムなんだろうなぁ。日本人FWでは無理と痛感した一撃でパリがリードをモノにし、スコアはこのまま2-1でロンドンへ向かうこととなりました。

 

カバーニ

殊勲の勝ち越し弾を沈めたエディソン・カバーニ。南米のFWらしい一発でした。

 

イブラヒモビッチ

FKは沈めたズラタン王ですが、終了間際のチャンスも決めていれば・・・。

 

パリ

『チームは良かった。良いフットボールが出来ていた。チェルシーに驚いたりはしていない。ヒディンクは落ち着きをもたらし、少しずつ改善している。カウンターは脅威だね』(ブラン)

『この勝利は大きい。でも危険な結果だ。まだすべてがオープンだ。イングランドでは僕たちが失点をしてはいけない』(マルキーニョス)

 

チェルシー

3月9日のスタンフォード・ブリッジで、三度目のマッチアップはどのようなフィナーレを迎えるでしょうか。チェルシーは今日のアウェイ・ゴールを活かせるか。過去二度はどちらもドラマティックでした。それに負けないフィナーレを期待したいものですね。

 

ペドロ

最後に元バルサ、ペドロとマクスウェルの邂逅を。

ペドロ、相変わらず運動量は多いけど脅威って感じではないんだよなぁ。頑張ってもらいたないなぁ。

幸運を

ペドロ

ペドロ

『僕は後半40分からの男ではない』

初めて観た印象は、『よく走るなぁ〜』だった。それも、両手を豪快に回し前からボールを追いかけていた。ピッチの何処にいても、走り方で分かるプレイヤーだった。

左右のどちらの足でも正確なキックが蹴れて、切り返しも上手だ。高さは無いけれど、そこそこスピードがあって、自分を犠牲にできるチーム・プレイヤーだった。

『ラ・マシア』からトップチームでプレイする栄光を手にできる「実力」と「運」を持っていて、バルサでの活躍とともに『ラ・ロハ』にも招集されてビッグ・タイトルも手にすることができた。プジョルやシャビのようにはいかないけれど、セスクよりは愛されヴァルデスのようにワガママではない。

そんなペドロ・ロドリゲスは、かねてより噂されていたマン・ユナイテッドではなくモウのオヤジが待つロンドンへ。

寂しくなるが、ロンドンでの活躍を祈る(もう1G1Aを記録)。君の走り方とパンチパーマを僕は忘れないよ。

幸運を。

4冠目

バルサ

バルサ

UEFA・スーパーカップ・2015、バルセロナVSセビージャ@ボリス・パイチャーゼ・アレナ、トビリシ。

屋久島ヴァカンスに旅立つ朝にライブ視聴。ゲームとしては面白かったですが、バルサ的には改善が必要なゲームでした。

『最初の50分はうまくいった。でもそれから、僕らはリラックスしてしまったんだ。疲労もあった。それが助けにならなかった』とメッシはゲーム後にコメントしたみたいですが、開始早々の3分にバネガにFKを沈められ『おいおい』って感じでしたね。それでもレオ・メッシが早々にFK返し(それも2発)。コパ・アメリカで再び悪夢を見たメッシですが、バルサでは今シーズンも楽しみです。

 

メッシ

メッシ

7分と15分に沈めた美しい(技ありと豪快)2発。

 

ラフィーニャ

前半終了間際の44分には、カウンターから単騎でアタックを仕掛けたスアレスが、一度はキーパーとの一対一を止められましたが、溢れたボールを拾ってキープ。駆け上がってきたおたふく風邪で休みのネイマールに代わって先発していたラフィーニャにディフェンダーの股を通したスルーパスを通して3-1に。

プレ・シーズンでも好調でしたが、今シーズンは更に良い感じのスアレス。

 

スアレス

52分。

ブスケツがセビージャのビルドアップを引っ掛け、そのパスを受けたスアレスが難なく4点目をゲットしたバルサ。このまま4-1で終えれば大満足でしたが、そこから立て続けに3失点。

『中立のファンにとっては、類まれなるショーだっただろうね。でも、僕らとしてはフラストレーションがある。僕らは勝利を手中に収めていたのに、逃してしまったんだ。勝てたことはうれしい。でも、僕らは改善しなければいけない。ミスをしてしまったんだ』

『僕らはセビージャを試合に戻してしまった。そして結果を危険にさらしてしまったんだ。試合をコントロールすべきだったのに、それができなかった。幸いにも、個々のタレントが助けてくれて、再びタイトルを獲得できたけどね』

とマスチェラーノがコメントしたように、ゲームをコントロール出来ませんでした。イニエスタが退いてからは、それが顕著でした。シャビが居なくなった今シーズンの最大の課題ってところでしょうか。

 

ペドロ

ペドロ

延長後半の115分に劇的ゴール(メッシが自ら蹴ったFKからの溢れ球をシュートし、キーパーが弾いたところを詰めていた)を沈めた、去就問題に揺れるペドロ。ネイマールが欠場なのに先発しないってやっぱ移籍かなぁ。

残留を希望しますが、無理かなぁ。

 

バルサ

負けてもあまり叩かれないスーパーカップを劇的に制し、4冠目を達成した愛しのバルサ。次はビルバオとのスーペル・コパでのホーム&アウェイで5冠目を。

屋久島でヴァカンス満喫中ですが、wowowオンデマンドでライブ視聴しますかね(笑)。